53rd CSRS(Cervical Spine Research Society)annual meeting参加報告

更新日 2025.12.20

H26卒 三浦 正敬(熊谷総合病院/米国留学中)

2025年12月3日〜6日に、アメリカ・Washington, D.C.にて開催された53rd Cervical Spine Research Society(CSRS)annual meetingに現地参加いたしましたのでご報告いたします。

 

今年は千葉大学からは牧聡先生と私の2名が口演発表で参加いたしました。私は現在、University of California San Diego(UCSD)へ留学中であり、アメリカ国内移動による参加となりました。

 

今回発表したのは、大学院在籍時に取り組んでいたAIを用いた画像変換モデルの研究です。頸髄損傷患者のCT画像からMRI画像を生成するAIモデルを開発し、専門医による臨床評価を行ったものです。複数の助成金のご支援を受けて数年間取り組んできたテーマであり、ようやく成果として発表することができました。画像生成AIは医療界でも急速に注目が高まっており、会場での反応も非常に良く、多くの質問や関心をいただきました。発表後もフロアで声をかけられる場面があり、手応えのある発表となりました。また、日本からは各大学から多くの先生方が参加されており、日本人会では前回以上に多くの全国の先生方と交流を深めることができました。

 

一方で、学会開催直前の11月26日にはD.C.市内で連邦政府施設の警備員が銃撃され死亡する事件が発生し、街はやや緊張感のある雰囲気に包まれていました。また雪も重なり、私の現在の生活拠点であるSan Diegoとは対照的な印象を受けました。ただ、D.C.の多くの博物館や国会議事堂等はすべて連邦政府が運営しており、入館料が無料という点は、円安・物価高の現在においては非常にありがたく、アメリカの中でも珍しい「お財布に優しい都市」だと感じました。

 

今回の参加は、2022年にSan Diegoで開催された50th CSRS annual meeting以来2回目となりました。当時も牧先生とともに参加・発表し、留学経験のある多くの先生方と交流する中で、今回の留学を志すきっかけにもなった経緯があります。そうした背景もあり、留学中にこの場で再び発表できたことは非常に感慨深く、自分にとっても一つの節目となりました。留学記の詳細に関しては、またの機会にご紹介できればと思います。

 

最後になりますが、日頃よりご指導いただいております大鳥精司教授、今野慎先生、古矢丈雄先生、牧聡先生をはじめ、本研究にご助力くださったすべての皆様に心より御礼申し上げます。

  • 写真1. 学会場にて 牧聡先生と共に
  • 写真2. ホワイトハウスとアンドリュー・ジャクソン像(第7代米国大統領、米英戦争の英雄)