第17回 JAPSAM PRP・幹細胞研究会 10周年記念大会を開催しました
更新日 2026.7.6
2026年6月27日(土)、一橋講堂(東京都千代田区・学術総合センター内)において、第17回 JAPSAM PRP・幹細胞研究会 10周年記念大会を開催いたしました。
本研究会は、PRP療法および幹細胞治療を中心とした再生医療の臨床応用、制度、倫理、安全性、今後の展望について、基礎・臨床・行政・法的側面を含めて幅広く議論することを目的とした研究会です。今回は、本会設立から10周年の節目にあたり、大鳥精司教授が開催世話人、千葉大学整形外科が運営事務局を担当いたしました。
当日は、台風・大雨等による天候および交通機関への影響が懸念される中での開催となりましたが、多くの先生方にご来場いただき、お陰様をもちまして盛会のうちに無事終了することができました。悪天候の中、遠方からも多数の先生方にお越しいただきましたことに、開催世話人・事務局一同、心より御礼申し上げます。
開会式では、JAPSAM PRP・幹細胞研究会 会長の堀田知光先生よりご挨拶を賜りました。堀田先生には、これまで本会を長年にわたりお導きいただき、本会が10周年という節目を迎えるにあたり、改めて深く感謝申し上げます。
シンポジウム1「10年の振返りと今後の展望」では、岡野栄之先生(慶應義塾大学 再生医療リサーチセンター)に座長をお務めいただきました。演者として、関矢一郎先生(東京科学大学 再生医療研究センター)、今釜史郎先生(名古屋大学医学部整形外科学/リウマチ学)、黒田良祐先生(神戸大学大学院医学研究科 外科系講座 整形外科学)にご登壇いただきました。本セッションでは、PRP治療の現状と限界、過去の研究会開催経験から見た本会の意義、整形外科領域における再生医療の現在地と将来展望について、それぞれの先生方より大変示唆に富むご講演を賜りました。10周年記念大会の冒頭にふさわしい大変充実したセッションとなりました。
シンポジウム2「再生医療 現状と今後の課題」では、佐藤正人先生(東海大学医学部 外科学系整形外科学)に座長をお務めいただきました。演者として、棚瀬慎治先生(弁護士法人 棚瀬法律事務所)、北條元治先生(株式会社セルバンク)、長井貴彦先生(厚生労働省 医政局 研究開発政策課 再生医療等研究推進室)にご登壇いただきました。本セッションでは、再生医療に関する法的課題、自由診療としての再生医療・美容医療の現状と懸念、再生医療等安全性確保法の概要と最近の動向についてご講演いただきました。法律、事業、行政の各視点から、再生医療の安全性、透明性、社会的信頼性をいかに高めていくかについて議論が深まり、再生医療の健全な発展を考えるうえで非常に意義深いセッションとなりました。
シンポジウム3「再生医療次世代の旗手」では、齋田良知先生(順天堂大学医学部 運動器再生医学講座)に座長をお務めいただきました。演者として、上野祐司先生(山梨大学大学院総合研究部医学域内科学講座神経内科学教室)、高山直也先生(千葉大学大学院医学研究院 イノベーション再生医学)、石津綾子先生(東京女子医科大学 顕微解剖学・形態形成学分野)にご登壇いただきました。本セッションでは、PRP由来細胞外小胞による脳梗塞後機能回復、前駆細胞リプログラミングによる不老化技術と骨再生分野への応用、ミトコンドリア鉄代謝を中心とした造血幹細胞制御機構について、最先端の研究成果をご紹介いただきました。脳神経内科、iPS細胞研究、造血幹細胞研究という異なる領域から、再生医療の次世代を担う知見が共有され、大変刺激的なセッションとなりました。
基調講演「JAPSAM PRP・幹細胞研究会の目指すもの」では、林衆治先生(JAPSAM PRP・幹細胞研究会 副会長)に座長をお務めいただき、JAPSAM PRP・幹細胞研究会 代表世話人の出家正隆先生(広島県立総合リハビリテーションセンター)より、「本会が築いたこの10年の価値」と題してご講演を賜りました。本会の歩み、10年間で築かれてきた価値、そして今後本研究会が果たすべき役割について、代表世話人のお立場から大変重みのあるお話をいただきました。10周年記念大会において、本会の意義を改めて共有する極めて重要な時間となりました。
特別講演では、開催世話人の大鳥精司教授が座長を務め、山崎正志先生(いちはら病院整形外科/筑波大学医学医療系整形外科)より、「われわれが進めている整形外科疾患に対する機能再生医療 ―PRP/幹細胞治療およびロボットリハビリテーション」と題してご講演を賜りました。PRP・幹細胞治療に加え、ロボットリハビリテーションを含めた機能再生医療の取り組みについて、先生の長年のご経験と数多くのご業績に基づく大変貴重な内容をご講演いただきました。特に若手整形外科医からは感動の声も多く聞かれ、10周年記念大会を締めくくるにふさわしい、大変印象深い特別講演となりました。
閉会式では、次回研究会の開催世話人でいらっしゃる中西一義先生(日本大学医学部整形外科学系整形外科学分野)よりご挨拶を賜り、本会を締めくくっていただきました。
また、研究会終了後には懇親会を開催し、多くの先生方にご参加いただきました。懇親会では、学術的な議論とはまた異なる和やかな雰囲気の中で、世代や専門領域を超えた交流が行われました。格付けイベント用のワインをご提供くださいました白土英明先生をはじめ、懇親会の企画・運営にご協力いただきました皆様に心より御礼申し上げます。
本会の開催にあたりましては、多くの企業の皆様よりご協賛・ご支援を賜りました。企業展示、共催・協賛を通じて本会を支えていただきました各企業の皆様に、深く感謝申し上げます。さらに、千葉大学整形外科同門の先生方からも温かいご支援・ご寄附を賜りました。先生方からの多大なるお力添えにより、10周年記念大会として学術的にも交流の面でも大変充実した会を開催することができました。改めまして深く御礼申し上げます。
運営面では、千葉大学整形外科の先生方に、受付、会場運営、誘導、企業対応、写真撮影、懇親会対応など、多岐にわたる業務を担当していただきました。台風・大雨が懸念される中、朝早くから会場に集合し、それぞれの役割を最後まで責任をもって遂行していただきました。
今回の第17回 JAPSAM PRP・幹細胞研究会 10周年記念大会では、PRP・幹細胞治療を中心とした再生医療の現状、課題、制度、安全性、倫理、そして将来展望について、領域横断的に議論することができました。再生医療が社会的にも大きな注目を集める一方で、その科学的妥当性、安全性、制度設計、倫理的責任がこれまで以上に問われている現在、本会のような率直で多角的な議論の場の重要性を改めて実感いたしました。
最後になりますが、悪天候の中ご参加くださいましたすべての先生方、ご登壇・座長・ご挨拶をお引き受けくださいました先生方、ご協賛企業の皆様、ご寄附を賜りました同門の先生方、運営に尽力してくださった千葉大学整形外科医局員の皆様に、改めて深く御礼申し上げます。


