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セミナー/コラム

整形外科Cadaver Workshop in Chiba <Spine> -Basic-

Basic CAL course

更新日 2025.6.12

令和7年5月31日 開催

H30年卒 鈴木徳孝

令和7年5月31日、「整形外科Cadaver Workshop in Chiba <Spine> -Basic-」が千葉大学 Clinical Anatomy Lab(CAL)にて開催されました。本workshopにあたり、ご献体くださいました故人の尊いご意志と、そのご決断を支えてくださったご遺族の皆様に、心より深く感謝申し上げます。

本workshopは基本的な胸腰椎の解剖構造の理解や、脊椎除圧術や固定術などの基本的な手術手技の習得を目的として開催されました。今年度から整形外科の道を歩み始めた後期研修医を対象にしたworkshopであり、最も基礎的でそして最も重要な解剖を学ぶことができる貴重な実習の機会です。

私は今回、脊椎外科の大学院生として、後期研修医の先生方に脊椎の解剖や手術手技を指導する立場で参加させていただきました。人に教えるという経験を通して、自分自身の知識や理解が深まると同時に、改めて基本に立ち返ることの重要性を痛感いたしました。

教科書や画像だけでは決して理解できない、神経や血管、脊椎の詳細な解剖構造を自らの手で触れ、目で確かめる経験は、安全で確実な手術を行う上で何物にも代えがたいものです。

この実習で得た貴重な学び、経験を糧とし、日々の臨床において、より良い医療を提供していくことこそが、ご献体くださった方のご意志に報いる道であると信じております。

本workshopの開催にあたり、このような比類なき学びの機会を与えてくださったご献体者の方々と御遺族の皆様、千葉白菊会の方々に改めて御礼申し上げます。

また、開催にあたり多大なご協力を賜りました鈴木崇根先生、成田都先生を始めとするCALならびに環境生命医学教室の皆様、共催頂きましたNPO 法人 千葉医師研修支援ネットワーク事務局の方々にも厚く御礼申し上げます。

これからもご献体に最大限の礼意を尽くし、この貴重な機会が持続いたしますように尽力いたします。

故人とご遺族の皆様、そして実習を支えてくださったすべての関係者の皆様に、重ねて心からの敬意と感謝を申し上げます。誠にありがとうございました。

参加者の声

R7年入局 竹宮 理哉

令和7年5月31日、千葉大学医学部附属病院 Clinical Anatomy Lab にて開催された「Cadaver Workshop in Chiba <Spine Basic>」に参加させていただきました。

 

当日はまず倫理講習を受講し、その後、鈴木先生、具志堅先生のご指導のもと、胸椎および腰椎の手術における基本的な操作や知識について学ぶ機会を得ました。除圧術やペディクルスクリューの挿入等といった、今後私たちが実際の臨床で携わる重要な手技について、解剖学的な理解を基盤に、体系的かつ実践的に学ぶことができました。

また、手技を行う際に注意すべき点や、教科書では得がたい現場での知見も多く学ぶことができ、大変有意義な研修となりました。

今回得られた知識と経験を、今後の実臨床にしっかりと活かし、患者様に対してより質の高い医療を提供できるよう、一層研鑽を積んでまいります。

このような貴重な学びの機会は、医学の発展を願いご献体くださった献体者の皆様の尊いご意思と、それを支えてくださったご遺族の皆様のご理解とご厚意により成り立っております。心より深く感謝申し上げます。