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千葉大学整形外科について

教授あいさつ

更新日 2017.7.4


大鳥 精司

 
千葉大学大学院医学研究院整形外科学 教授 大鳥精司
 
 私儀,平成28年12月1日付けにて千葉大学医学部整形外科講座 第5代主任教授職を拝命いたしました.当講座は昭和29年6月16日に初代教授として着任された鈴木次郎教授により昭和29年7月16日に開設されました.以来,本邦における整形外科診療のメッカとして第2代井上駿一教授,第3代守屋秀繁教授,第4代高橋和久教授とその伝統が継承され,開講後62年で同門会員の数は総数600名を超えています.

 現在,当講座では教官,大学院生,シニアレジデントあわせておよそ60名のスタッフで日々精力的に診療・研究にあたっており,整形外科のほとんどの主要領域を網羅する腰椎,頚椎・脊髄,リウマチ股関節,膝関節・スポーツ医学,肩関節,上肢・手の外科,足の外科,外傷,骨転移腫瘍などの充実した診療・研究グループを擁しています.また千葉大学整形外科は骨軟部腫瘍,小児整形,リハビリテーション,スポーツ医学を含んだ50施設に及ぶ全国でも類を見ない充実した教育関連施設を擁しており,プライマリケアから最先端の臨床・基礎研究まで非常に多彩な経験と知識を身につけることが可能な講座となっています.これによりオールラウンドな整形外科医を育成し続け,本邦における整形外科診療を常にリードし続けている存在であると自負しております.また,当講座の多くの医師がオリンピックや全日本クラスのスポーツドクターとして活躍しており活躍の場は専門分野にかかわらず多岐に渡っています.

 開講以来の当講座の教えは“義理と人情”であり,現在でも教室の基盤となる基本的な概念であります.加えて第5代教授としての私の抱負は“伝統と多様性”であり,更に千葉大学整形外科講座をより一層前進させるために“各個人の強みを生かし,弱点を克服する”“若い医師に様々な機会を与える”ことを重視しています.鈴木次郎初代教授が設立された当講座は,引き続く井上駿一教授,守屋秀繁教授,高橋和久教授によって,伝統の脊椎外科の継承にくわえて整形外科診療におけるもう一つの大きな核となるスポーツ医学・関節外科の発展,更には様々な領域にわたる多様性の導入により大きな発展を重ねてきました.私もその“伝統と多様性”を継承しつつ発展させ,次世代への大きな飛躍につなげていきたく考えております.そしてこのような次世代への大きな飛躍につながるのは“若い医師”の持つ可能性と能力であり,何物にも代えがたい宝であると考えています.このような”宝”であり”ダイヤの原石”を,当講座が誇る充実した関連施設での研修,実地だけでなくキャダバーを含む多種多様な手術トレーニング,大学院での臨床・研究のシームレスな専門研修,留学による国際交流等を通じ,世界に通用する一流の整形外科医を全力で育成していくことが我々スタッフの使命であると考えています.
 このような信念のもと後期研修・教育を行っている当講座ではこの5年間だけでも70名近くの未来ある才能あふれたシニアレジデントを迎え,ひとりひとりが個性を活かし,輝きながら研修しています.整形外科医を目指す若手の先生方はぜひともご心配なさらず,安心して当講座の門をお叩き下さい.

 最後に,千葉大学整形外科講座の特徴である同門,医局の雰囲気,および団結力はいずれも日本一であると自負しております.第5代主任教授として,この明るく自由な雰囲気の中で,全ての医局員が自分らしさを活かしながら素晴らしい基礎研究,臨床に関する研鑽を積み,充実させ,そして発展して頂きたいと願っております.