筑波・千葉 Cadaver Workshop 2017
Advanced CAL course
更新日 2017.8.24
平成29年7月30日 開催
7月30日にClinical Anatomy Lab(CAL)にて筑波大から12名、千葉大頚椎グループ5名が参加し、筑波・千葉Cadaver Workshopが開催されました。
筑波・千葉両大学の若手脊椎外科医における臨床に即した脊椎周囲の解剖知識の習得と、相互交流を目的とした会で、今回で3回目を迎えました。
今回も頚椎から腰椎にわたって、各々でアプローチ、解剖についてCadaverを通じて学びました。臨床において日常的に行われているアプローチのみならず、教科書的には学習できるものの、実臨床ではあまり触れる機会の無いようなアプローチ等での周辺解剖を理解することができました。これはトラブルシューティングにも非常に役立つ貴重な経験であったと思います。
本実習により脊椎手術に際して必要な解剖知識をより詳細に習得でき、その知識が実臨床において、患者様のさらなる利益に寄与することを祈念しております。
最後になりますが、本実習に際して多大なるご尽力を頂いた鈴木崇根先生を始めとする環境生命医学スタッフの方々、およびCALの趣旨に同意・賛同頂きました白菊会の方々に心より御礼申し上げます。
参加者の声
2017年7月30日に今回で3回目となる筑波・千葉 Cadaver Workshopに参加しました。筑波大学からは若手から山崎教授まで全部で12名の脊椎外科医が参加させて頂きました。私は、昨年に引き続き2回目の参加です。
Workshopは、まずクリニカルアナトミーラボの鈴木崇根先生から現在の我が国の解剖の現状、問題点などについて説明を受けた後、ご遺体に黙祷を捧げ、解剖を開始しました。今回は若手を優先して実習を行うということで、午前中は医師6年目で今回の参加者のうち最年少の伊澤先生が胸腰椎の前方アプローチの執刀をされるのを見学しました。
午後になり、私が執刀する番となりました。現在外来で診療している患者さんの中に胸椎の骨巨細胞腫という骨腫瘍の患者さんがおります。今後の治療方針として、腫瘍脊椎骨全摘術(TES)を検討しており、その手術を安全に確実に遂行するために、御遺体でTESのアプローチを勉強させて頂きました。
事前に教科書で予習をしてから臨みましたが、執刀してみると思っていたよりも展開を外側まで広げなければならないこと、肋骨頭を完全に切除しなければならないこと、T−sawの実際の使い方、椎体側壁の剥離の仕方、椎体の摘出の難しさなど、実際に触ってみなければわからないことがよくわかりました。 山崎教授から手術のコツをたくさん指導頂くことができ、本当に勉強になりました。
これまでに前後合併のTESは助手の経験はあるものの、後方単独のTESは経験がまったく無く、とても良い経験となりました。今回のCadaver Workshopで得られたことが、実際の手術の際に必ず患者さんに還元できるものと感じました。また来年も機会がございましたら是非参加させていただきたいと思います。
最後に、クリニカルアナトミーラボを運営し、この貴重な経験をさせていただいた千葉大学の鈴木崇根先生、ご準備下さいました古矢丈雄先生をはじめとした千葉大学頚椎班の先生方、ご指導いただきました指導医の先生方、そして何よりご献体いただきました白菊会の皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
2017年7月30日に行われました第3回 筑波千葉 Cadaver Workshopに参加させていただきました。筑波大学より、12名の参加となりました。大人数にも関わらず快く受け入れてくださり大変うれしく思いました。
まず、CALの鈴木崇根先生の講義を拝聴しました。解剖実習に伴う近年起こった問題や配慮すべき点などを、実例を挙げながら示してくださり、身の引き締まる思いでその後の実習に望むことができました。
実習は午前の部と午後の部とで、2グループに分かれて行われました。
午前の部では、グループ1は胸腰椎移行部前方アプローチ、椎弓根スクリュー刺入、SAIスクリュー刺入を、グループ2は、頚椎前方長範囲アプローチ・椎骨動脈結紮を行いました。
午後の部では、グループ1は上中位胸椎前方アプローチを、グループ2では頚椎 PSO 、TESシュミレーションと多岐にわたる実習を行うことが出来ました。
私を含め若手医師は実際に経験したことのない手技の指導を受けながら解剖を学ぶことができ、今後の手術における安全性の向上をはかることができたと思います。鈴木崇根先生、古矢丈雄先生をはじめとした千葉大学の先生方、御指導賜りました指導医の先生方、そして何よりも御献体頂きました白菊会の皆様に深謝致します。この度は誠にありがとうございました。