平成30年度「先端がん医療」研究助成に採択されました

更新日 2018.8.26

平成24年卒 木下英幸

   この度、平成30年度「先端がん医療」研究助成に「骨肉腫の肺転移における分子機序解明と新規治療薬の探索」が採択されましたのでご報告させていただきます。

 

 骨肉腫の診断・治療は飛躍的に進み、5年生存率は改善したものの、肺転移症例では依然として予後不良なのが現状です。骨肉腫は小児の骨に発生する悪性腫瘍の中で最も頻度の高いがんであり、私が整形外科医を志した時より基礎研究で貢献したいと思っておりました。千葉県がんセンターに赴任して小児骨肉腫症例の主治医になり、臨床で患者さんと接する度にその思いは強まっております。

 

 この4月より千葉県がんセンター赴任以降、骨肉腫の詳細な基礎研究計画が日々膨らんでいたものの研究資金がなく悶々としておりました。しかし今回いただきました助成金にてまずはin vitroから研究が開始できます。今後は基礎研究とともに臨床研究もライフワークとし、千葉県がんセンターからも千葉大学整形外科学教室を盛り上げられますように精進したいと思います。

 

 最後になりますが、がん領域で全く業績のない私が考えた、まだ机上の空論である研究シナリオに対し、助成金を決定していただきました関係者の方々に心より感謝申し上げます。また、日頃よりお世話になります千葉県がんセンターのスタッフや研究所の先生方、さらに、責任の重い小児骨肉腫の主治医を与えてくださりバックアップしてくださいます石井先生、米本先生、臨床や手術を丁寧にご指導してくださいます鴨田先生、塚西先生に改めましてこの場をお借りしてお礼を申し上げます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。