U16女子サッカー日本代表アジア予選に帯同して

更新日 2019.9.20

H22年卒
貞升 彩

 9月5日から9月8日までの直前合宿を経て、タイで開催されておりますU16女子サッカー日本代表のアジア予選に15日まで、前半の期間帯同して参りました。まだ大会期間中であり、チームのことなどを詳しいことを明かすことができないので、今回は訪れた国、タイについて述べさせていただきます。

 サッカーのお仕事で海外に行く場合、サッカー協会が航空券の手配含め、準備をしてくださるため、お金すら換金せず、どこの国に行くのか以上のことは知らずに当日を迎えることがほとんどであり、今回もよく知らず飛行機に乗り込みました。ホテルについてから、自分がバンコクの空港で降り、そこから2時間ほどのチョンブリという小さな港町にいるということをGoogle mapで知りました。

 ただ、衛生面で不安があるという情報はドクターという立場上、事前に入っておりました。実際、ホテルのバスタブにお湯をはると少し土臭いにおいがし、バイキング形式の食事会場には無数の蟻が食べ物を求めて這っていました。噂通り、野良犬がそこら中徘徊し、荒れた天然芝のグラウンドには野良犬の糞がところどころに見られました。それをどう処理するのかというのが練習前の最初の課題でした。ドクターバッグにある医療用のグローブを糞回収に使いたいというコーチ陣からの要望があり、そんなことに使われては困るとサッカー協会の方達とスーパーマーケットに手袋を買い出しに行きました。

 ホテルの2フロアを日本が貸し切りにしており、どの部屋もトイレットペーパーが1つしか置いておらず、幾度も選手やスタッフが「もうすぐでなくなるのでもう一つ欲しい」とロビーに頼みに行くと、トイレットペーパーをそんなに欲しがるのは日本人だけだと注意を受け、必要以上にもらう場合は追加料金が発生するというルールまでできました。

 日本にいると、蟻が食事の場にいることも、野良犬が生活圏内をうろつくことも、トイレットペーパーで頭を悩ませることもありません。日本での当たり前は、世界では当たり前ではなく、それを知っているかどうかも、それをストレスに感じないことも、世界を勝ち抜くために選手には必要なのだろうと思いながらも、私自身はというと、小さな虫のついたレタスを見て食欲が一気に減退するという、そういった帯同生活でした。

 また、いつも不在中サポートしてくださるスポーツグループの先生方には感謝申し上げます。どうもありがとうございました。