カンボジアの脊椎外科医との交流会参加記

更新日 2021.3.13

カンボジアの脊椎外科医との交流会参加記

 

古矢 丈雄 (H13卒)

 

 国際頚椎学会日本機構 (JCSS)のプロジェクトとして3年前より始まりました日本とカンボジアの脊椎外科医の交流会が2021年2月27日にWebにて開催されましたので報告致します。

 

 2019年2月に現地への第2回目の訪問団に加えていただき、カンボジアの医療を視察して参りました。2019年秋にはカンボジアの若手脊椎外科医2名を日本側で受け入れ、千葉ではPhearum Huoy先生が関連施設を含め約1か月間の研修を積みました。2020年2月に現地にて第3回の会合が計画されておりましたが、COVID-19の影響で延期となっておりました。交流を継続しようという双方の想いは合致し、今回のWeb会合開催に至りました。

 

 会は症例検討会の形式でカンボジアの若手医師から症例提示に対し、参加者皆で討議するスタイルで行われました。Huoy医師も帰国後初めて執刀された頚椎椎弓形成術をプレゼンテーションされておりました。医療発展途上の国の先生方との討議では先方の医療事情を考慮しなくてはなりません。カンボジアにはHalo vestはありません。頚椎後方インストゥルメンテーションも使用は限定的です。我々にとっては当たり前に使用可能な医療資源が「無い」状況下において最善の治療法を検討するという、究極の症例検討会でございます。

 

 COVID-19の状況にもよりますが、本年秋に若手脊椎外科医を受け入れる計画を進めております。実現しましたら関連病院の先生方にも手術見学等のご協力をお願いしたいと考えております。その際はどうぞよろしくお願い致します。

 

 最後になりましたが、本会合の御準備をいただきました横浜南共済病院整形外科三原久範先生、真星病院整形外科鷲見正敏先生には心より御礼申し上げます。