2021年度日本損害保険協会 交通事故医療に関する一般研究助成受賞の報告

更新日 2021.10.8

「外傷後慢性腰痛に対するケアアプリとロボットスーツを用いた治療法の開発」

 

平成11年卒 江口 和

 

このたび,腰痛ケアアプリとロボットスーツHALを用いた腰痛治療のテーマで日本損害保険協会一般研究助成をいただきましたのでご報告いたします.

 

高齢社会において慢性腰痛患者の急増し,さらにコロナ禍など通院困難な患者さんに対応するため遠隔医療のニーズが増大しております.

 

治療として,認知行動療法は慢性腰痛の治療において高いエビデンスがありますが,治療には時間とコストがかかり残念ながら思うように普及しておりません.またロボットスーツHALはヒトの動作をリアルタイムに補助できる外骨格装着型動作支援ロボットであり,HALの動作支援により理想的な動作をフィードバックすることにより身体機能改善が期待でき,現在,脳疾患のリハビリテーションや介護用ロボットとして活用が期待されております.

 

われわれは臨床心理士の清水啓介先生(千葉大学未来医療教育研究機構)と共同でiPhone用の認知行動療法を用いた腰痛アプリ「ココロカラ」を開発してきました.さらに國府田正雄先生(筑波大学整形外科)のご協力のもとロボットスーツ腰HALを併用した慢性腰痛に対する治療開発に取り組んでおります.

 

本研究助成を有効に活用し,本研究課題を推進し成果をご報告したいと思います.

今後とも同門の先生方のご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます.