令和3年度日本整形外科学会奨励賞 臨床研究部門 受賞記

更新日 2021.11.19

吉野 謙輔 (H21卒)

 

Anatomical Implications Regarding Femoral Nerve Palsy During a Direct Anterior Approach to Total Hip Arthroplasty: A Cadaveric Study

J Bone Joint Surg Am. 2020 Jan 15;102(2):137-142.

 

 

 このたび、令和3年度の日整会奨励賞 臨床研究部門を受賞しましたのでご報告いたします。

 

 私の受賞対象は大学院在籍時に行った、大腿神経と寛骨臼前面の解剖学的位置関係を屍体で検討した研究です。人工股関節置換術の合併症の一つとして注目されている大腿神経麻痺は寛骨臼前面にかけるレトラクターが一因とされており、本研究では設置が危険な位置とその距離の詳細、またリスク因子を報告致しました。本研究結果が大腿神経麻痺発症の低減につながる一助となることを祈念しております。

 

 例年対面にて行われている口頭発表の選考試験が、本年はコロナの影響でオンライン発表となりました。留学中の立場としては嬉しい反面、苦手なプレゼンテーションをオンライン上で行うことに大きな不安もありました。発表に先立って予行演習を行い、大鳥先生、中村先生、萩原先生、瓦井先生にブラッシュアップのアドバイスを頂けたこと、心より感謝いたします。また選考当日までの約1ヶ月間、子供が寝てから連日のようにzoom経由でプレゼンの練習相手になってもらい、率直なフィードバックをしてくれた妻にはこれまで以上に頭が下がる思いです。おかげで発表当日は自己ベストのプレゼンテーションと質疑応答が出来た実感がありました。

 

 日々医局HPでアナウンスされる、同門の先生方(特に後輩)のご活躍を見ながら、自分ももっと頑張らねばといつも刺激を受けております。今回の受賞を励みに今後も微力ながら医学の発展に寄与し、医局に貢献できるような研究を行って参りたい次第です。この度は誠にありがとうございました。