研究助成受賞記 整形災害外科研究助成財団 令和5年度研究助成

更新日 2024.6.3

吉野 謙輔 (H21卒)

 この度、整形災害外科研究助成財団の令和5年度研究助成に「人工股関節置換術患者における周術期アミノ酸補給が術後筋肉量、歩行能力、機能回復に及ぼす影響の検討」を採択いただきました。財団関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

 本研究は、人工股関節置換術を行う患者様にアミノ酸製剤を摂取していただき、術後の筋肉量や歩行能力などの回復促進効果を検討するものです。近年最小侵襲手術の普及などに伴い人工股関節置換術の在院期間は短縮傾向にありますが、高齢患者を中心に術後機能回復に時間を要する症例も未だ多いのが現状です。本研究が人工股関節領域における機能回復促進のエビデンス構築に寄与できるよう精一杯精進していきたい所存であります。

 実はちょうど妻の出産が授賞式・懇親会の日程と重なり、式典はやむを得ず欠席致しましたが、同門の白谷悠貴先生と共に千葉大から2つ本研究助成を受賞できたこと、大変光栄に感じております。今回の助成に際しまして日頃からご指導頂いております、原田義忠先生、宮城仁先生、並びにお世話になっている同門の先生方すべての皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

白谷 悠貴 (H27卒)

 この度、整形災害外科研究助成財団の令和5年度研究助成に「ラット圧迫性脊髄症モデルに対する除圧術と薬剤投与併用の検討」という研究が採択されましたことを、報告申し上げます。財団関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

 我々のグループは、頚椎症性脊髄症における基礎実験を聖隷佐倉市民病院の飯島靖医師が在籍していた頃より続けて参りました。本研究は、確立された治療である頚椎症性脊髄症に対する除圧治療に併用して、薬剤投与を行うことで脊髄症の回復への相乗効果を期待するものです。

 頚椎症性脊髄症に関する基礎実験は、脊髄損傷と比べて稀であり、モデル作成も難しい一面がありますが、今回の受賞に関しては、モデルの良さを評価していただいたと感じております。

 この研究は、長年にわたり継続して行ってきた脊髄損傷や脊髄症の研究の成果と経験に基づいています。同モデルを用いた実験の先輩である飯島靖先生、宮本卓弥先生、沖松翔先生、三浦正敬先生をはじめとする諸先生方に、この場を借りて心から感謝申し上げます。また、日頃からご指導いただいている大鳥精司教授、直属の上司である古矢丈雄先生、牧聡先生、萬納寺誓人先生に厚く御礼申し上げます。引き続きご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。