第12回日本舞台医学会学術集会 参加記

更新日 2026.7.16

千葉大学大学院医学研究院 整形外科学
平成19年卒 金塚 彩

2026年6月27日、東京で開催された第12回日本舞台医学会学術集会(https://www.huddle-inc.jp/stagemedicine2026/index.html)に参加いたしましたので、ご報告いたします。

 

今回学会長を務められた東京医科大学整形外科学分野の立岩俊之准教授より、音楽家をテーマとするシンポジウムの企画・構成について裁量を与えていただきました。国内外で音楽家医学に関する診療・研究に精力的に取り組まれている先生方にご登壇いただくことができ、大変充実した機会となりました(写真1~3)。

 

私は、「音楽家のための臨床と科学―演奏を支える学際的アプローチ―」と題して発表いたしました(写真4)。また、船橋整形外科クリニックの作業療法士、草木妙子先生は、「演奏時疼痛に関連する身体特性の検討―音楽大学生における関節弛緩性と体幹機能の横断的分析―」について発表されました。音楽大学でのメディカルチェックは、今年度も継続して実施する予定です。

 

また、特別ゲストとして、英国ギルドホール音楽院および東京音楽大学で教授を務めるピアニストの小川典子先生をお招きし、対談を行いました。小川先生とのご縁は、私の英国留学時に遡ります。その後小川先生がけがをされた際には、診療を担当させていただきました。

今回の対談では、「演奏家の外傷―実演と対談で紐解く復帰プロセス―」と題し、私がスライドで症例を提示しながら、演奏復帰直後の手の動きや演奏に必要な動作について、ピアノを用いて実演していただきました(写真5)。この企画を実現するためには、会場の壇上にピアノを搬入・設置する必要がありました。事前に立岩先生へご相談したところ、さまざまなご調整を賜り、実現することができました。また演奏中の手元を拡大してスクリーンに投影する方法についても、運営事務局や会場ホテルの方々と打ち合わせを重ねました。ご尽力くださった東京医科大学整形外科学分野の先生方に、改めて御礼申し上げます。対談の最後には、小川先生にリスト作曲の「ラ・カンパネラ」をご演奏いただきました(写真6)。けがを乗り越えて奏でられた情熱的な演奏に、会場からは大きな拍手が送られました。人の心を大きく揺さぶる力こそ、パフォーミングアーツの大きな魅力の一つであると、改めて感じました。

 

本学会には若手医師や医学生が多く参加していたことに加え、女性の参加者が比較的多かったことも印象的で、パフォーミングアーツ医学・舞台医学への関心の広がりを感じました。懇親会では、東京医科大学伝統の応援団によるパフォーマンスやブレイクダンスなどが披露され、楽しいひとときを過ごすことができました。また、奈良県立医科大学の田中康仁先生、JCHO千葉病院の花岡英二先生には、会場で温かいお声がけをいただき、心より感謝申し上げます(写真7)。このような貴重な機会をいただけたことに、改めて御礼申し上げます。今後も、パフォーミングアーツ医学・舞台医学のさらなる発展に貢献できるよう、尽力してまいります。