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Wordで論文や抄録の校正をスムーズに受ける方法( 若手医師向け)

更新日 2023.4.2

千葉大学 整形外科
牧 聡(H18年卒)

論文や抄録の指導を上級医から受ける機会があると思います。しかし、若手医師にとってはMicrosoft Wordの校閲機能を使いこなすのが難しい場合があります。本記事では、指導を受ける立場の若手医師向けに、Wordの校閲機能を活用して論文や抄録の校正を受ける方法について解説します。

 

1. 変更履歴を記録して承認する方法

校正作業を行う際は、「変更の記録」機能を利用しましょう。これにより、編集履歴が残るため、上級医が変更点を知ることができます。

(1) [校閲]タブをクリックし、「変更の記録」を選択します。
(2) 上司からの変更点の指摘については変更箇所をクリックして選択し、「変更の承認」または「変更の却下」を選択します。
(3) 全ての変更箇所を確認し、承認または却下を行いましょう。

(4) 確認後に「承諾」の中にある「全ての変更を反映」を選択すれば一括で変更を完了できます。

 

 

2. コメントの返信方法

コメント機能を使うことで、文書内で質問や提案を行うことができます。

(1) コメントを追加したい箇所を選択し、[校閲]タブの「新しいコメント」をクリックします。
(2) コメント欄に質問や提案を入力し、送信します。
(3) コメントに返信するには、対象のコメントの右下にある「返信」をクリックし、返信内容を入力します。上級医のコメントには全部返信するか変更で対応しましょう。

 

3. コメントを解決済みにする方法

コメントが解決された場合、それを示すために「解決済み」とマークしましょう。

(1) 解決済みにしたいコメントの右上にある「…」をクリックし、「解決済みにする」を選択します。

 

4. 変更履歴やコメントが多すぎる場合の対処法

やり取りが複数回にわたると、変更履歴やコメントが多すぎて見づらくなることがあります。その場合は、以下の方法で対処しましょう。

(1) 変更履歴を一時的に非表示にする: [校閲]タブの「表示」をクリックし、「変更箇所を表示」のチェックを外すことで、

変更履歴を一時的に非表示にできます。作業が終わったら、再度チェックを入れて表示させましょう。

(2) コメントのみを表示する: [校閲]タブの「表示」をクリックし、「コメント」を選択することで、コメントのみを表示することができます。これにより、コメント間のやり取りに集中できます。

(3) 解決済みのコメントを非表示にする: 解決済みのコメントが邪魔になる場合は、[校閲]タブの「表示」をクリックし、「解決済みのコメントを表示」のチェックを外すことで、非表示にできます。

 

これらの方法を活用して、Wordの校閲機能を上手に使いこなし、指導者からの校正をスムーズに受けることができます。初心者であっても、少しずつ慣れていくことで、短期間で効率的な校正作業が行えるようになります。

 

最後に指導医の立場としてのアドバイスをお伝えしますので、参考にしていただけると幸いです。いつか立場が変わるときに理解できると思います。。。

 

  • 2回目の校正を指導医に提出する際は、変更履歴が記録されていると、全文を読み直す手間が省けて効率的です。履歴があれば、修正箇所だけを確認すれば済むので便利です。
  • コメントをスルーされると、指導の意義が薄れてしまいますので、できるだけ確認していただくと助かります。
  • 3回目以降の校正では、1回目の変更履歴やコメントが多いと見づらくなりますので、承認、解決済みにしておくことをおすすめします。

 

(ChatGPT を使用して記載しており一部WordのUIの表記と違う部分がある可能性がありますが操作には問題ないはずです)

 

指導を受けるときに抑えておきたいポイントとして下記も参考にしてみてください。

【フレッシュマン向け】学会抄録作成の指導を受ける際に押さえるべきポイント