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セミナー/コラム

筑波・千葉 Cadaver Workshop(Spine)2022

Advanced CAL course

更新日 2022.10.14

令和4年10月2日 開催

千葉大学整形外科
牧 聡(H18卒)

10月2日にClinical Anatomy Lab(CAL)にて筑波大脊椎グループと、千葉大頚椎グループが合同で筑波・千葉Cadaver Workshop 2022を開催いたしました。

 

筑波・千葉両大学の若手脊椎外科医(脊椎外科の志望を検討している後期研修医〜大学院生)のための脊椎の解剖知識と手術手技の習得と、相互交流を目的とした会で、今回で8回目を迎えました。研修の内容は参加者の先生のレベルに応じて、脊椎後方除圧術、固定術などの基本手術手技から脊椎の骨切り術や胸椎OPLLのための後方進入前方アプローチのように若手先生には執刀機会が少なく難易度が高い手技まで幅広く行いました。また普段の手術では損傷を避けて展開しない動脈などの重要臓器の解剖学的な位置も確認することができました。本会が若手脊椎外科医の手術手技のブラッシュアップと後期研修の先生が脊椎外科を志すきっかけになれば幸いです。またコロナ禍になってからは実習前日の講義と懇親会が中止になっていますが来年以降は状況をみて復活させることができたらと考えております。

 
最後になりますが、本実習に際して多大なるご尽力を頂いた鈴木崇根先生、成田都先生を始めとする環境生命医学スタッフの方々、およびCALの趣旨に同意・賛同頂きました白菊会の方々に心より御礼申し上げます。

 

 

参加者の声

沼津市立病院 整形外科
野口裕司

2022年10月2日、千葉大学Clinical Anatomy Lab(CAL)で開催されました筑波・千葉 Cadaver Workshop (Spine) 2022に参加させて頂きました。

 

3グループに分かれて午前と午後の部でそれぞれテーマを決めて実習が行われました。献体されたご遺体への黙祷に始まり、私のグループでは午前は頚椎後方アプローチ、外側塊スクリューや椎弓根スクリューの挿入、胸椎後方アプローチおよび大塚法を行い成書や写真、動画よりもはるかに実践に近い環境で学びました。午後は頚椎前方アプローチを中心に通常の手術では展開することのない範囲まで詳細に解剖学的構造を学びました。普段は上級医の手術を間近で経験しているにもかかわらず、実際に自分で手技を行うとその難しさを肌で感じ自分の至らない点が明確になりました。しかもその場で講師の先生にフィードバックして頂くことができ、大変有意義な時間でした。また一緒に参加された大学院生の先輩方や筑波大学脊椎グループの先生方にとても刺激を受け、これからも共に切磋琢磨していきたいと思いを新たにしました。1日中であったにもかかわらず時間は短く感じられ、最後に御遺体へ黙祷をして終了となりました。本日の経験を今後の臨床の場に還元していく所存です。

 

最後になりましたが、人生の最期に自らを御献体くださった白菊会の皆様、その御家族へ深謝を申し上げます。

つくばセントラル病院 整形外科
角南貴大

この度千葉大学のClinical Anatomy Lab (CAL)で開催された筑波・千葉Cadaver Seminar (Spine) 2022に参加させていただきました。千葉大学整形外科の先生方とともに、筑波大学からは山崎正志教授、高橋宏准教授はじめとする8名が参加しました。

 

まず初めに環境生命医学講座の成田都先生に解剖に関する法律や本邦における現状、CAL設立までの経緯などについてお話いただきました。

 

その後3班に分かれて実習しました。私は事前に希望していた3つのテーマ(胸腰椎前方、腰椎後方骨切り、頚椎前方)について講師の先生にご指導いただきながら実践し、普段なかなか確認できない解剖や手技についても確認することができました。書物で勉強するよりもはるかに多くの量の知識を習得できたと感じています。

 

最後になりましたが、ご献体いただきました白菊会会員の皆様に心より御礼申し上げます。今回学んだことを日常の診療に還元できるように引き続き精進してまいりたいと思います。ありがとうございました。

筑波大学付属病院 整形外科 
浅沼翔

2022年10月2日に筑波・千葉 Cadaver Workshop(Spine) 2022を受講させて頂きました。千葉大学の Clinical Anatomy Lab(CAL)にて行われ、様々な手技に関して学ぶことが出来ました。私はシニアレジデントであり実際の手術経験は少ない中での参加でしたが、多くの方々にご指導頂き、とても有意義な時間を過ごせたと思います。教科書としての知識から実体験を伴った知識に昇華することができ、特に頸部の解剖においては、普段の術中では確認することが難しい椎骨動脈の走行を直接見られたことがとても勉強になりました。また、頚椎、胸椎、腰椎それぞれへのアプローチ方法や、実際の手術器具を使用しての実技など、大変貴重な経験をさせて頂きました。今回得られた知識・経験を糧に、今後も研鑽を積んでいきたいと思います。

 

最後に、御献体頂きました白菊会の皆様に心より感謝申し上げます。有り難う御座いました。