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名誉教授の独り言(176) 稀勢の里が危ない。

更新日 平成29年9月12日

 今日から9月場所です。残念ながら3横綱、鶴竜、稀勢の里、白鵬が休場です。

 鶴竜は横綱になった時だけ強かったですが、大関時代はいつ陥落するか、という相撲を取っていたので、準優勝、優勝した時に、当然のように協会から横綱に推薦されましたが、私的意見としては1場所様子を見るのはどうかと思っていました。でも、横綱昇進内規に2場所連続優勝かそれに準ずる成績というのがあり、そのような意見は言えずじまいで横綱に推挙しました。いまにして思うと鶴竜関自身が一番の被害者だったように思います.遠からず引退でしょうから、そうしたら楽になるでしょう。

 稀勢の里はどうしてしまったのでしょうか。確かに3月場所で日馬富士に左肩辺りを痛めつけられて、その後、奇跡的に優勝をしてしまいましたが5月も7月もちょっとだけ出場しましたが、今場所は初めから休場です。左肩を受傷してから、もう5か月間以上経っています。筋肉での腱でももう治っているでしょうが、確かに筋力が戻っていないのかもしれません。でも、それ以上に精神的に参ってしまっているような気がします。今後どうなるのか心配です。

 白鵬は私が横審になった年に横綱になり相撲界に色々と不祥事があった時も一人横綱として大活躍しまさにKingとして君臨していましたが、数年前から調子を落とし、張り手、ダメ押し、猫だましなどでさんざん叩かれ、私だけでなく、舞の海さんや多くのマスコミもそろそろ限界だろうとの評価でしたが見事に復活し最多勝、優勝39回を成し遂げました。大したものだと思っています。今回は左膝の痛みで相撲が取れないという事での休場のようですが、じっくり直して優勝40回を達成してください。

 横綱として、ただ一人出場する日馬富士も横綱になる直前に2場所連続優勝しましたが、大関の頃もパッとした成績ではなく両足関節、両肘関節を痛めていて、土俵入りは白いものを付けずにしていますが、稽古の時はテーピング、サポーターだらけで、かわいそうな感じです。昨年の稽古総見で左肘に黒いサポーターを付けて八角理事長に注意され、その上に白いサポーターを付けて稽古していましたが、何かふてくされていたように感じました。

 初日は3人の横綱の休場の影響で当日売り400枚に普段は午前6時には400人以上が並んでしまうのに、7時20分にやっと売り切れの人数になったという事でした。驚いたことに午後4時を過ぎても白鵬、稀勢の里、日馬富士のお弁当が売れ残っていました。でも、土俵は大変盛り上がっていました。特に若手の活躍が目に着きました。このままでいけば3横綱なしでも十分見応えのある場所になりそうです。結びの1番の後に2人の相撲記者さんと国技館近くのなじみの老舗の蕎麦屋で一杯やりながら、いろいろと楽しい相撲界の裏話などを話し合いました。お二人より一足早く〆のもりそばを頂き帰途に就きました。今場所も10日間、両国に通うことになっています。昔は相撲よりゴルフの方がやるのも見るのも好きだったのですがいつの間にか相撲を見るの方が好きになってしまったようです。今場所も腰痛と闘いながら頑張って観戦したいと思っています。