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ISSLS ANNUAL MEETING 2022のOral sessionを終えて

更新日 2022.5.23

水谷雅哉(令和3年度入局)

 この度「A 2‐year longitudinal study of skeletal muscle mass in women over 40 years of age with degenerative lumbar scoliosis (40歳以上女性の腰椎変性側弯における骨格筋量の経時的変化)」という演題で、International Society for the Study of the Lumbar Spine(ISSLS) ANNUAL MEETING 2022 (https://www.issls.org/issls-annual-meeting-2022/)のOral sessionに参加させていただきましたのでご報告させていただきます。

この研究は、私がフレッシュマンとして大学勤務をしていた時に、江口先生に誘っていただいて、やり始めた研究です。豊口透先生にご協力いただき千葉きぼーるクリニックのデータを使わせていただきました。内容としては「2年間の縦断研究では、脊椎アライメントに有意な変化はないが、体幹筋量はコントロール群と比較してDLS群では2.5倍早く低下しており、体幹筋量の低下が脊椎アライメントの増悪に先行することが示唆された。」というものです。

幸いにもEuropean Spine Journalにacceptをいただき、腰痛学会での主題としての発表を始め、さまざまな学会で発表の機会をいただくことができました。

満を辞してISSLSに演題登録をしたところ、Oral sessionに参加する機会をいただくことができました。本当はボストン現地での発表をしたかったのですが、コロナ情勢やウクライナ情勢などがあり、一度は参加を諦めておりました。ハイブリッドでの発表も行う運びとなり、参加することを決意いたしました。

留学経験もなければ、英会話を学んだこともなかったため、急いでネット英会話の授業を受講して準備しました。プレゼン内容も英語に変更する過程で日本語との見た目の違いもあり、簡単には行きませんでした。しかし、日々江口先生と相談させていただき、また大鳥先生を始め腰グループの先生方に予演会を開いていただきさまざまなご意見をいただくことでなんとか形にすることができました。

当日は江口先生と大学で参加させていただきました。プレゼン自体は事前に動画を提出する形だったため質疑応答のみZoomでのLive形式でした。プレゼンは問題なく終わったのですが、質疑応答に関しては私の付け焼き刃の英語力では全く歯が立たず、悔しい思いをする結果となりました。しかし下手くそながら何とか質疑応答を終えることができ、無事終了しました。

今回のISSLSの参加を経て、自分の今後の臨床・研究のモチベーションの上昇を感じることができました。来年のISSLSはオーストラリアで行われる予定です。次回こそは現地でOral sessionに参加できるよう、より一層精進したいと思います。

最後になりましたが、この研究を一から手伝っていただいた江口先生をはじめ、データを提供してくださった豊口先生、さまざまなご意見、ご提案をいただいた教官の先生方、誠にありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。