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第31回日本腰痛学会参加報告

更新日 2023.12.3

H27卒 
奥山 晃平

2023年12月1日から2日かけて徳島県徳島市のアスティとくしまにて開催された31回日本腰痛学会に参加致しましたので御報告させて頂きます。

 

 本学会は昨年に引き続き、off lineで現地開催のみの学会ということで、全国から参加者が来られておりました。腰痛学会の特筆すべき点として、医師のみでなく理学療法士の先生など他職種の医療従事者が参加することもあり、普段は学ぶことのできない運動療法などにおいても知見を得ることができました。医師も整形外科のみならず脳神経外科の先生方など腰痛診療に携わられている先生方の講演を聴講することができ、異なる目線からの考えを知ることができました。

 我々千葉大学の所属を含め千葉大学整形外科関連施設からも多くの先生・理学療法士の方々が演題を出されており、千葉大学関連だけで総演題数が26演題でした。

ランチョンセミナーでは、折田 純久先生がガイドラインに沿った腰痛診療における治療についてご発表されており、その他、大鳥 精司教授を始め各セッションで

新井 貞男先生(あらい整形外科)

青木 保親先生(東千葉メディカルセンター整形外科)

井上 玄先生  (北里大学医学部整形外科学)

以上の先生方が座長を務められておりました。(※名前順不同)

 

私自身と致しましても、今回の本学会は非常に心に残る学会となりました。

酒井 紀典先生(徳島大学整形外科特任教授)と青木 保親先生(東千葉メディカルセンター整形外科 副センター長)座長のもと「腰痛分離症診療における新時代」シンポジウムにてMR Bone Imagingのテーマで「発育期腰椎分離症の診断におけるBone Imaging MRIの有用性-CTの代用となり得るか-」の題目でシンポジストとして登壇させて頂き、非常に貴重な経験をさせて頂きました。私自身と致しましては課題が残る発表となりましたが、同様の研究をされている徳島大学の木下 大先生[昨年千葉こども病院へ国内留学]と交流を持つことができさらなる研究意欲を掻き立てられ有意義な時間を過ごさせて頂きました。ご指導いただきました東千葉メディカルセンターの青木 保親先生には感謝申し上げます。また酒井先生、青木先生にこのような機会を与えて頂きましたこと心より感謝申し上げます。

 

また、本学会では私を除き千葉大学関連のより多くの先生方がシンポジストとしてご活躍されておりました。

大鳥 精司教授「椎間板性腰痛の確定診断への道」

井上 玄先生(北里大学医学部整形外科)「JSSR仙腸関節固定デバイス適正使用基準からみた仙腸関節障害の診断・治療」

小島 敦先生(船橋整形外科病院 脊椎・脊髄センター)「Modic Type2 changeを有する慢性腰痛の現役力士に対する全内視鏡下椎間板洗浄の経験」

佐藤 雅先生(東千葉メディカルセンター)「術前のModic changeの有無と術後の進行に着目した腰椎椎間板ヘルニア術後成績の検討」

杉浦 史郎先生(西川整形外科 理学療法士)「伸展型腰痛に対する運動療法-発育期腰椎分離症を例に-」

(※名前順不同)

中でも佐藤 雅先生(東千葉メディカルセンター)は本学会のため来日されたModic changeの提唱者であるMichael Modic教授がコメンテーターを務められた「Dr.Modicに聞く」のシンポジウムにてModic Awardで最優秀賞に選出され同グループの先輩として、非常に喜ばしく刺激をいただきました。

 

ご報告となりますが、第31回腰痛学会総会にて

新井 貞男先生(あらい整形外科)

山縣 正庸先生(おゆみの中央病院 茂原クリニック)

が名誉会員となられました。

他、青木 保親先生(東千葉メディカルセンター)、安宅 洋美先生(松戸整形外科病院)が理事へ、小島 敦先生(船橋整形外科病院)、寺門 淳先生(北千葉整形外科 幕張クリニック)が評議委員に就任されました。

正会員として、  加藤 木丈英先生(理学療法士 聖隷佐倉市民病院)、清水 啓介先生(診療心理士 千葉大学 未来医療教育研究機構 特任助教) 、杉浦 史郎先生(理学療法士 西川整形外科)と千葉大関連より他職種の先生方も正会員となられますます熱くなっております。

 

2023年4月より大鳥 精司教授が腰痛学会 理事長に就任されました、今回新理事長講演では新井 貞男先生(あらい整形外科)が座長を務められ、大鳥教授が「腰痛研究の最近の話題と今後の本邦における方向性」のテーマで講演されました。

いよいよ来年2024年は千葉大学主管での腰痛学会の開催となります。2024年10月25日から26日の2日間、千葉幕張メッセで予定されており、我々一同大鳥教授を盛り立てていけるようグループ一同一丸となり準備を進めて参りたいと思います。同門の先生方、お力添えの程よろしくお願い致します。

 

 最後になりましたが、このような貴重な機会を与えていただいた大鳥教授、そして留守中の病棟管理をして頂いた大学院の先生方、フレッシュマンの先生方、病棟スタッフ皆様に御礼申し上げます。

 

1.学会会場前にて同門集合写真

 

2.筆者登壇にて

 

3.佐藤 雅先生発表後Modic教授と記念撮影

 

4.佐藤 雅先生Award受賞式