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第14回CSRS-AP参加記(アワードW受賞)

更新日 2024.4.2

頸椎グループ
丸山隼太郎 北川恭太 白谷悠貴

第14回Cervical Spine Research Society Asia Pacific Sectionに参加して

2024年3月21日から24日までの期間、シンガポールで開催された第14回Cervical Spine Research Societyに参加しましたので、ご報告させていただきます。

 

本学会において、当研究グループから白谷悠貴先生と北川恭太先生がアワード候補として選出され、私は一般講演の機会を得ました。また、古矢丈雄先生、永嶌優樹先生、土岐恭範先生がe-poster部門で採択されており、千葉大学勢6名で現地参加させていただきました。

 

学会の主幹を務められたのは、The National University HospitalのGabriel Liu教授です。私は昨年6月、AO Spine Fellowshipとして1ヶ月間、同地を訪問しており、1年弱ぶりに懐かしの地への来訪となりました。学会の前日には、カダバーセミナーにも参加しました。そうそうたる講師陣のディスカッションを拝聴できました。日本からの参加者は私を含めわずか3名と少数でしたが、東京医科歯科大学の吉井俊貴教授、鳥取大学の谷島伸二先生から直接学ぶ機会に恵まれ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 

翌日からの学会本番では、臨床から基礎研究までの多岐に渡る発表があり大変勉強になりました。また日本人の参加者は多くはありませんでしたが、多くの著名な先生とお話する機会を得られました。このような国際学会に参加することで貴重な縁を得られることを身に染みて感じました。私自身は初の英語でのオーラル発表と質疑応答に緊張いたしましたが、前日までにチームの先生たちにご助言を頂いたおかげで、聞き取れないながらもなんとかのりきれました。多くの質問を頂き聴衆の興味を引く演題を与えていただいた事に深く感謝しております。

 

連日のディナーは、私がシンガポールに1ヶ月間滞在していた経験を活かして、みなさんを格別なお店にお連れしました。大変美味しく楽しい食事会になり、皆さんに喜んでいただけたであろうことを嬉しく思います。

 

学会の合間には、マリーナベイ・サンズやマーライオン、サルタン・モスクなど、シンガポールの著名な観光地を訪れ、現地の文化や雰囲気を楽しむ機会も持つことができました。

 

最後になりましたが、この度の学会参加を支援してくださった大鳥精司教授、および留守を守ってくださった牧聡先生、高屋先生、前山先生に、心より感謝申し上げます。貴重な経験をさせていただき、深く感謝しております。

 

丸山隼太郎

 

左から古矢先生、土岐先生、白谷先生、丸山、北川先生、永嶌先生

 

7th Annual Meeting of Singapore Spine Society 2nd prize for the best oral presentation受賞記

この度、7th Annual Meeting of Singapore Spine Society 2nd prize for the best oral presentationを受賞いたしましたのでご報告申し上げます。

 

2024年3月22日〜3月24日に14th Annual Meeting of the Cervical Spine Research Society Asia Pacific Section (CSRS-AP)並びに7th Annual Meeting of Singapore Spine Society(SSS)がシンガポールシャングリ・ラホテルにて開催されました。

 

CSRSは脊髄症や靭帯骨化症、頚椎手術などを対象とした世界有数の頚椎に関する学会で、1973年から開催されている歴史ある学会です。今回参加したCSRA-APはその姉妹組織として2008年アジア太平洋セクションとして設立されました。日本や中国、韓国、シンガポール、インドなどアジアの幅広くの医師が参加しております。

 

本研究は、日本リハビリテーション・データベースに登録されている脊髄損傷患者のデータを利用し、入院時データから退院時ASIA Impairment Scaleを予測する機械学習モデルを作成し、Webアプリとして実装するというものです。結果として11の特徴量から正確度80%以上で予測が可能でした。

 

研究や機械学習プログラミングについてご指導いただいた牧聡先生、またスライド内容や想定質問など発表にむけた準備にご協力頂いた古矢丈雄先生を始め、頚椎班の先生皆様に心より感謝申し上げます。

 

受賞に加えて、今回の学会を通じて海外の同年代医師の活躍を間近にみることができ、今後の研究への意欲が増しました。引き続き精進したく思います。この度は誠にありがとうございました。

 

北川恭太

 

会長のGabriel Liu教授と

 

Cervical Spine Research Society – Asia Pacific 14th Annual Meeting
CSRSAP Best Paper Basic Science & Biomechanics SECOND PRIZE受賞記

このたび、「ラット圧迫性脊髄症モデルに対する除圧術と薬剤投与併用の検討」という研究で、Cervical Spine Research Society – Asia Pacific 14th Annual Meeting CSRSAP Best Paper Basic Science & Biomechanics SECOND PRIZEを受賞致しましたので報告申し上げます。

 

2024年3月22日-23日に、Cervical Spine Research Society – Asia Pacific 14th Annual MeetingがシンガポールのThe National University HospitalのGabriel Liu教授の主幹の下行われました。千葉大学整形外科頚椎脊髄班からも、チーフである古矢丈雄医師の下、6名の医師で参加して参りました。

 

我々のグループは、頚椎症性脊髄症における基礎実験を聖隷佐倉市民病院の飯島靖医師が在籍していた頃より続けて参りました。本研究は、確立された治療である頚椎症性脊髄症に対する除圧治療に併用して、薬剤投与を併用して行うことで、脊髄症の回復への相乗効果を期待するものです。

 

同病態に関する基礎実験は、脊髄損傷と比較すると比較的珍しくまたモデル作りも難しい側面がありますが、各国医師たちからの関心も大きく、会場では多くの質問をいただくことができました。

 

この研究は、長年継続的におこなってきた脊髄損傷、脊髄症の研究の成果と経験の下に成り立っています。同モデルを用いた実験の先輩である飯島先生、宮本先生、沖松先生、三浦先生をはじめとする同門の諸先生方にはこの場を借りて心からの感謝を申し上げます。また、普段より手厚くご指導いただいております大鳥精司教授と、直属の上司である古矢丈雄医師、牧聡医師に厚く御礼申し上げます。引き続きのご指導、ご鞭撻の程何卒よろしくお願い申し上げます。

 

白谷 悠貴