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第70会東日本整形災害外科学会アウォードセッション優秀講演賞を受賞して

更新日 2021.11.8

県立佐原病院 大山秀平

 

2021年9月17-18日に開催されました第70会東日本整形災害外科学会でアウォードセッション優秀講演賞を受賞致しましたのでご報告致します。私の演題は「術前の仰臥位と立位間の腰椎前彎角の差異(Difference in lumbar lordosis: DiLL)が単椎間TLIF術後のLLと術後成績に及ぼす影響」です。

本研究は東千葉メディカルセンター研修中に青木保親先生ご指導のもと、2020年度教室例会で発表させていただき、SPINE誌に投稿した「DiLLと術後成績の関連」とSpine Surgery and Related Research誌に投稿した「DiLLと術後アライメント矯正の関連」を合わせた内容です。

 

立位と仰臥位で脊椎アライメントが変化することは以前から知られておりました。一方でその変化と腰椎手術術後アライメント、成績との関連はわかっておらず、本研究は単椎間椎体間固定術患者を対象とした研究でした。

本研究を通して、仰臥位と立位の腰椎前彎角の差異:DiLLが単椎体間固定術の術後アライメント、術後遺残症状を予測する因子であることが明らかになりました。

腰椎手術術前に施行する可能性が極めて高い検査である立位単純X線、仰臥位CTで簡便に計測できる有用な指標と考えております。

 

学会はハイブリッド開催で行われ、私はWeb登壇で計3演題についてアウォードセッションで口演発表をさせていただきました。同年代の先生方に囲まれた発表は大変刺激になる貴重な機会でした。

昨年度研修させていただいた東千葉メディカルセンターでは青木保親先生、中嶋隆行先生を中心にローテーターのコロナ禍での学術活動を手厚く支援いただき、東日本整形災害外科学会でのアウォード獲得を東千葉メディカルセンター整形外科の目標として掲げローテーター全員で取り組ませていただきました。数ある演題の中からこのような光栄ある賞を受賞でき、目標を達成できたことを嬉しく思っております。

ご指導、ご協力いただいた全ての東千葉メディカルセンターのスタッフの皆様、切磋琢磨させていただいた当時のローテーターの先生方、誠にありがとうございました。

今後とも精進致しますので、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。