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第33回大正Award日本股関節学会奨励賞(優秀賞)受賞のご報告

更新日 2022.11.7

成田赤十字病院
三浦道明(平成21年卒)

 この度、第33回大正Award日本股関節学会奨励賞(優秀賞)を受賞し、先日開催された2022年度第49回日本股関節学会で表彰されましたので、ご報告いたします。

 

 

 論文名は『AMISアプローチTHAにおけるラーニングカーブの検討』で、昨年(2021年)の日本股関節学会で発表した内容を学会誌論文として投稿し、選出されたものです。

 

 

 初回THAの手術アプローチとしては、筋間進入で低侵襲かつ脱臼率も低いとされる前方・前側方を合わせた前方系アプローチが近年増加しており、JOANARの2020年度THAレジストリーによると全体の47.6%と半数近くを占めています。

AMISアプローチは、関節包までは基本的には前方アプローチと同じ進入路を通りますが、前方関節包を切除せずに関節包内に開創器をかけて展開することによる軟部組織の保護、後方関節包の温存、leg positionerと術中透視の併用、といった特徴があり、より低侵襲で正確なインプラント設置が期待されます。千葉県内では早期から習志野第一病院(三橋繁先生)と千葉市立青葉病院(渡邉仁司先生)で導入されており、私も2018年の成田赤十字病院への赴任時から取り組んでいます。

 

 

 今回の論文はそのAMISアプローチ導入後の連続100症例をまとめたもので、症例数はそれほど多くはないものの、大学院を出たばかりで股関節外科医としては自分1人という状況での導入の苦労と地道な積み重ねを評価いただけたことは、大変嬉しく思います。

 

 

 

 授賞式では緊張するかと思いましたが、会場の最前列~中央に陣取る同門股関節グループの見知った面々の姿が壇上から目に入り、リラックスして臨むことができました。授賞式に足を運んでくださった先生方、会場で直接またはメールなどでお祝いのお言葉をいただいた先生方に厚く御礼申し上げます。

 

 この受賞に満足することなく、引き続き精進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。