第29回 はじめてのスポーツドクター -小野 嘉允
更新日 2017.9.7
平成23年卒、千葉リハビリテーションセンターの小野と申します。スポーツ現場での帯同経験が浅い、若手ドクターの立場から、今回は「はじめて」に焦点をあてて書かせていただきます。
このスポーツドクターの過去コラム(http://www.ortho.m.chiba-u.jp/lecture/sports_relay/sports_relay_list.html)を読んでいただければわかると思いますが、サッカーだけでなく、野球、バスケットボール、空手道、フェンシング、スキー、水泳、ラグビー、クライミングと、実に多くの競技の第一線で千葉大学整形外科の諸先生方が活躍されております。このような先輩方のいる医局に在籍させていただいていることを誇りに思うと同時に、やはりプレッシャーも少なからず感じております。自分にとっては初めての帯同だとしても、選手やチームにとっては1人のスポーツドクターとして扱われ、過去には先輩方が責任をもってつとめあげた歴史があるからです。
他にも現場に出る前にはいろいろ不安がありました。
「競技中に選手が大きなケガをするかもしれない」
「接触や転倒で脳震盪をおこすかもしれない」
「遠征先で選手が体調を崩すかもしれない」
「選手が飲んだ薬がドーピングにひっかかるかもしれない」
これらの状況が起きた場合もしくは起きないようにするにはどのような対応をすればよいか…。もちろん知識や経験があれば対応可能ですし、対応できないといけません。しかし、「はじめて」だと余裕がなく、とても難しい問題に思えてしまいます。
こんな時はやはり先輩の経験!(*医学的エビデンスレベルは低いですが)
もちろん勉強会や文献でエビデンスを蓄えていくのがセオリーでしょうが、予期していなかったことや意外なエピソード(こんな時はこうする!)を聞いて少し余裕をもって「はじめて」の現場に出れたのを覚えています。
今でもプレッシャーを感じておりますが、偉大な諸先生方がいることで、現場に出る機会を与えていただき、またその後押しもしていただきました。この場を借りて医局、関連病院の関係者の皆様には感謝申し上げます。
これから整形外科医としてスポーツの現場にかかわっていきたい方は、是非一緒に頑張りましょう。
*千葉大学整形外科はスポーツをやる側(サッカー、野球、バスケットボール, etc.)にも力を入れておりますので、そちらも是非!
また今回、8月に行われた千葉県の国体女子サッカー関東予選に帯同させていただき、予選を見事突破して10月に愛媛で行われる「第72回えひめ国体」に参加が決まりました。この場を借りてご報告させていただきます。