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プロバスケットボールチーム アルティーリ千葉に関わって

更新日 2022.2.9

プロバスケットボールチーム アルティーリ千葉に関わって

 

平成24年卒、大学院生の神野と申します。アルティーリ千葉は2020年に創設された日本のプロバスケットボールチームで、2021-22シーズンからBリーグに参入し、千葉県千葉市を本拠地としています。リーグ参入にあたって、メディカルサポートを千葉大学病院で行う事になり、小生もチームドクターとして微力ながら関わらせていただくことになりましたので、本コラムにて紹介させていただきます。

 

 千葉大学はファッション通販サイトを運営する株式会社ZOZO、アルティーリ千葉を運営する株式会社アルティーリと共にZOZOスーツを活用した共同研究を行っており、今回チーム発足に当たり、メディカルサポートを当院スポーツメディックスセンター中心で担当することになりました。私自身はスポーツドクターとしての経験はほぼ皆無でしたが、医局内でバスケットボール好き、NBAマニアとしての地位が確立されていたのか、チームドクターの話を頂き、担当させて頂くことになりました。

 

チームドクターとしての仕事内容としては、主にチーム登録選手のメディカルチェックを行うこと、選手のケガや病気への対応、ホームゲームへの帯同になります。メディカルチェックではリーグ規定の検査項目に加えて、選手のケガや病気の既往や現状について把握しておく必要があります。また、選手が怪我をしてしまった場合は、その対応と治療方針の決定、場合によっては手術治療を行うこともあります。試合の帯同ではマッチドクターとしての役割もあるため、相手選手や観客の救急対応も求められることがあります。選手もプロレベルになると体格も大きく、2メートルを超える選手も少なくありません。試合中のゴール付近はまさに戦場であり、押し合いへし合いは激しく、あらゆるケガの可能性があります。観ていてハラハラすることも多いですが、毎試合、怪我無く勝利をおさめた時は、チームドクターとして、とても嬉しい気持ちになります。

 

この仕事を始めてから、チームドクターとしての関わり方、関係各所との連携の重要性、特に周囲のサポートの重要性を再認識致しました。現在シーズンの真っ只中であり、チームのB2昇格、最短でのリーグ制覇に向けて、引き続き少しでも力になれればと思います。最後になりますが、このような仕事を与えてくださった大鳥教授、共にチームドクターとして日々ご指導を頂いている赤木先生、大島先生、木村先生、また不在中のサポートをしていただいている股関節グループの先生方、チームサポートに関わる全ての病院関係者の皆様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。